尋常じゃないくらい面白い絶対にオススメのSF小説②【ルー=ガルー】【ジェノサイド】【新世界より】

どうも!!

今回はオススメのSF小説第2弾です!!

前回のSFオススメ小説はコチラ


  1. ルー=ガルー
  2. ジェノサイド
  3. 新世界より


ルー=ガルー

SF度   :
驚愕の展開:
ホラー感 :
言葉遊び :
オススメ度:

~~あらすじ~~

「狼にー出合うって?」。忌避すべき事象の暗喩でしょう、と雛子は言った。近未来。少女・牧野葉月にとって携帯端末こそが世界の総てだった。何もかもが管理された無味無臭なはずの世界で、血生臭い連続殺人が少女たちを脅かす。行方不明の同級生。祐子に忍び寄る“狼”の影ー。シリーズ第一弾、初の文庫化。

出典:http://books.rakuten.co.jp/rb/11364076/

言葉遊びの天才・京極夏彦発、近未来SF!!

この作品は携帯端末が全てになった世界で、少女三人の活劇を描いた作品です。

携帯端末が全て、というのが分かりにくかもしれません。

 

簡単に言えば、物理的接触(リアルコンタクト)が行われない世界なんですよね。

つまり人同士がリアルに会う事が殆どないという世界。リアルな繋がりが希薄な世界という事です。

 

例えば、主人公・牧野葉月が行く学校なんて、基本的にカウンセリングしかありません。

勉強なんて人に直接教えてもらう必要がないですから。通信教育で十分なんです。

 

さらに言うなら個人情報はかなり管理されています。

登録住民/未登録住民(ゴースト)なんかの設定もありますし、こういった近未来SF的世界観が好きな人にとてもオススメできると思います。

 

ただガッツリSFを期待すると、ちょっと肩透かしかもしれません。この作品はあくまで微SFくらいの位置付けだと思いますので。

 

変化していく少女を描いた物語

まず内容としては、一応ミステリなんだと思います。

 

牧野葉月(まきの・はづき)14歳

神埜歩未(こうの・あゆみ)14歳

都築美緒(つづき・みお) 14歳

 

この同級生三人組が、少年少女を対象とした連続殺人事件に巻き込まれていく事で、その事件の謎を解いていくという物語です。

もちろん波瀾万丈(結構ホラーな感じ)で進んでいくのですが、この作品の面白いなと思えるところは別にあると思います。

 

それが主人公・牧野葉月が徐々に変わっていく、という部分です。

葉月はコミュニケーション障害の女の子です。(対人恐怖症ではありません)

 

携帯端末(モニタ)越しであれば、大丈夫なんですが、リアルな接触・対話が苦手な女の子なんですよ。

 

その女の子が事件の中心に立たされ、次第に真相に気付いていく中でモニタ越しの世界以外にも、全く違う世界が拡がっているのに気付いていく。

 

筋書きとしてはこういったものだと思います。

 

この部分が非常に面白い。

少女の成長というテーマがありますので、そういうのが読みたいという方は、ぜひ!!

 

あと、一応少女の物語ですが、大人の主人公もいます。

ですので年齢的に読まないかな、と思った方にも読みやすい物語になっていると思います。

(40代の警官と28歳のカウンセラーです)

 

ちなみに続編もあります。

漫画版(完全版)もあります。

漫画版は一作目のみのコミカライズになっておりますので、二作目は小説で読むしかないですが。


ジェノサイド

SF度   :
驚愕の展開:
説明過多 :
一気読み :
オススメ度:

~~あらすじ~~

イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を専攻する大学院生。まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領が発動させた機密作戦の行方はー人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリアリティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝撃的なストーリーで出版界を震撼させた超弩級エンタテインメント、堂々の文庫化!

出典:http://books.rakuten.co.jp/rb/12582749/

エンタメの申し子・高野和明発、分子生物学SF!!

『ジェノサイド』の面白いところは、その圧倒的なエンタメ感。

 

一応、戦争物でもありますので、心躍るエンタメという訳にはいきません。

しかしこれはエンタメという以外に表す言葉がない。

 

それくらいぶっ飛んだ作品です。

 

とりわけ、スケールとリアリティーが凄いです。

 

全世界が舞台になっておりまして、もちろん敵は『世界の警察さん』。

彼らの持つ軍事力に対して、普段、PMC(民間軍事会社)に雇われているだけの一介の傭兵・イェーガーが必死に闘います。

 

もうこの時点でなんとなく思い浮かべる事ができると思います。

そう、ハリウッド映画のノリです。

 

あれを文章に表しているのだと思ってください。

エンタメと呼ぶ以外ないでしょ?

 

これがこの作品(特に下巻)の面白さだと思います。

 

緻密すぎるリアリティー

さらにこの作品の面白さとしてもう一つ挙げておきたいのが、そのリアリティーです。

 

作品としては、傭兵・イェーガーがある殺しの依頼を受けるところから始まります。(もちろんイェーガーは殺しが悪い事だ心得ております。アウトローな主人公でありません。むしろ苦痛にあえぐ普通のお父さんです)

 

ただ、この殺害対象というのが、訳の分からない生物だったのです。一見すると人間の子供に見える。しかし明らかに人間の子供ではない。

 

この子供は、自然的に発生してしまった進化した人間の子供。人間を超越した人間として書かれています。

 

さて、この子供を殺すのか殺さないのか。ここでイェーガーは迷います。

明らかな危険人物。『世界の警察さん』は危険だと認識しています。しかし、対象はほぼ赤子である子供なのです。

 

そしてイェーガーは子供を持つお父さんです。

 

この迷い、葛藤、懊悩(おうのう)が面白い作品でもあり、かなりのリアリティーがあります。

 

さらにもう一人の主人公として、日本の大学生・古賀研人。

 

こちらが圧倒的なリアリティーをもたらしてくれます。

この作品は分子生物学の話ですので、細胞の話なんかがメインに出てきます。簡単に言うなら、進化した人間の細胞の話です。

 

この謎を古賀が解いていくというお話です。ここらはリアリティーを出す為に、かなり詳細に細胞の話が出てきます。説明過多で読みにくかもしれません。

 

しかしその異常に多い説明は上巻がほとんどです。

下巻になれば、一気に読めると思います。

 

個人的にオススメ度は星5かなと思ったんですが、この説明が多すぎるという事で星4にしました。

ただ、面白い事は間違いないので、興味ある方はぜひ!!


新世界より

SF感   :
ホラー感 :
驚愕の展開:
設定過多 :
オススメ度:

~~あらすじ~~

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。 (講談社文庫)

出典:http://books.rakuten.co.jp/rk/e4a23586680c4ca6bf6f2738146d1dee/

現代ホラーの旗手・貴志祐介発、超未来SF!!

SFの一つのテーマである発展と衰退。

 

この作品はその衰退を書いた作品です。

 

文化レベルは落ちまくって、携帯なんてモノはありません。文化レベルは江戸時代くらいになるんでしょうか。

我々とは全く違う世界に生きている。緩いハズの世界です。

 

そんな世界なのに、何故か子供たちは徹底的に管理されています。

 

大人たちは秘密を知っているんだろうけど、何も教えてくれない。

管理はされているけれども、何も知らない子供たち。

 

この作品はある5人の子供たちが主役となり世界の謎を解いていくという物語です。

 

ホラー感は別格

元々ホラー作家な貴志祐介さんが書いているだけあって、非常に怖い作品。

未知とは恐怖なのだと知らされる作品です。

 

ただそこまでなら普通のホラーあるいはSF作品です。

 

この作品の特筆すべきところは、子供たちが減っていくという点です。

 

いや、めっちゃ怖いですよ。事情も知らず、何も分からないまま、学校へ行くと昨日いた子供がいない。それも出来損ないの要領の悪い子供が。

 

この辺りが非常に恐ろしくなかなかの読み味ではないかと思います。

だってまるで人間を剪定(せんてい)しているようですから。

 

もちろん主人公5人組にも色々な災厄が訪れ、消えていく子がチラホラ。これが非常に切なく書かれていて面白かったりします。

 

ちなみにかなり長い話で、幼稚園時代、小学生時代、中学生時代、大人時代(20代)という4構成になっていて、それぞれ特徴があって面白いです。

 

幼稚園時代 ⇒ 世界観の説明。生物の説明。ひたすら説明。

幼稚園時代は本当に読むのを辞めてしまおうかと思うくらいひたすら退屈です。これが200ページくらい続いたのかな。

生物の説明とかが好きな設定大好き人間(私の事です)でもちょっと辛かったので、この部分を面白いと言う事はできません。

ただ好きな人には堪らないかも。色々作者の変わった発想なんかが読めるので。

 

 

小学生時代 ⇒ パニックホラー(スリラーみたいなジャンルの事です)

ここはパニックホラーが主題かな。

バケネズミという化け物の戦争に巻き込まれるお話で、ヒヤヒヤ感が非常に楽しめます。

さらにここから話がグイグイ動き出します。この小学生時代に文明レベルが落ちていなかった地球時代に何があったかのか判明しますので、ここまでくれば一気に読めるでしょう。

 

 

中学生時代 ⇒ カルト&サイコホラーのハイブリッド

ここからは現時代がどういう制度で動いているかがハッキリと分かる話になっております。

ここは読むのが非常に辛い。いや、面白いんです。面白いんですけど、えげつない。

読みたくない展開なのに、読ませてくれる面白さがあります。

 

人間って恐ろしい生き物なんですよ。皆が生き残る為なら、要らないモノは切り捨てるんです。

そういうお話です。

 

 

大人時代 ⇒ SFホラー(コズミックホラーではない)

SFホラーなんてジャンルはない気がしますが、こう表現するしかないです。

この大人時代は基本的に人間とバケネズミの戦争を書いた章なんですが、最後まで読んでみてください、SF的恐怖を味わえます。

詳しくは言いません。

 

 

 

ちなみに一番面白いのは、締めの大人時代。

最後だから非常に盛り上がる。ホントに読んで良かったと思える作品になっておりますので、オススメです。

 

この作品を書くのに貴志祐介さん30年かかったと言っております。それだけに非常にメッセージ性も強い作品になっております。

 

ですので最後の最後まで読めば、作者が何を言いたかったのか判明する作品です。

 

最後はどんなメッセージ性があるのかを考えながら読んでも面白いでは、と思います。


最後に

今回は長い記事にしてみました。

アッサリ記事とガッツリ記事はどっちのほうがいいんだろう?

そんな疑問からまずはガッツリ記事を書いてみようと思って、行った試みです。

次に何かSF作品の記事を書くときはアッサリにしてみようかな。

 

まぁ、その辺は気分次第です。

では、また。


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