時間を忘れてしまうくらいにあなたを熱中させるオススメ小説5選!! その2【握る男】

どうも!

いつも読んでいただいているあなたは、こんちには。

初めて読むあなたは、初めまして。

佐藤賢治です。



オススメの小説紹介 全5回。今回は第2回です。

『握る男』


では、改めてまして。まずオススメ小説の5選から紹介させていただきます。

  1. 仮面病棟
  2. 握る男
  3. 流星ワゴン
  4. さよならドビュッシー
  5. 蜩の記

前回その1では『仮面病棟』を紹介させていただきました。こちらを読み終えて、感想なんかを送っていただけると、励みになります。

さて、今回はその2『握る男』です。


握る男

スピード感:
感情移入度:
ブラックさ:
驚愕の展開:
人生の縮図:
~~簡単なあらすじ~~

昭和56年。『つかさ鮨』に二人の丁稚がいた。金森とゲソ(本名:徳武)。大した取柄もなく、なんとなく寿司屋の丁稚を始めた男・金森と、握る事にかけて圧倒的な才能と一切の努力を惜しまない男・ゲソ。金森はゲソの先輩だというのに、ゲソの圧倒的な才覚により舎弟して扱われる。それもそのハズ、ゲソという男は金森より年下であるにも関わらず、あらゆる面で優れていた。握る才能。愛嬌のある人柄。そして人心掌握術。ゲソの近くにいる人間は必ずゲソの影響を受ける。ゲソには他人を操る才能があった。そんなゲソに操られながら金森はゲソ共に『つかさ鮨』チェーン店に押し上げ、日本一を取りに行く。二人は多くのトラブルに巻き込まれながら、日本一への道を必死に駆けあがっていった。ただ、これは単なるお仕事小説ではない。もっと壮大な物語だ。


この小説は人生の縮図である

ページ数は435ページ。

多くも少なくもないという分量。

だというのに、この小説には人生が凝縮されている。一介の丁稚から始まり、最大手外食チェーンの社長と副社長までにのし上がっていく。その過程には紆余曲折があり、ありとあらゆる艱難辛苦を乗り越えて成り上っていくのだ。

こう書いて、ちょっと想像したもらえたら、ビジネス・サクセスストーリーなのかな、と思ってしまうかもしれません。

概ね間違っていません。

確かにこの作品はビジネス・サクセスストーリーなんです。しかしこの作品の最大の特徴は、人生の裏表、盛者必衰を描いているという点なのだと思います。

普通はね、ビジネス・サクセスストーリーといえば明るい作品を想像するでしょ? 熱意を持って仕事に当たって、何年もくすぶっていたけど前向きな思考で局面を打開し成功していく。そういう前向きな作品を想像するでしょ? 

でもこの作品は違います。表から裏からあらゆる手を持ちいて成り上っていく。

その手腕を策略と言ってしまってもいいかもしれません。

とにかく黒いんです。黒い部分が前面に出ている作品なんです。

どうやって他者を排除するか。

自分に都合の悪い事実を消滅させるか。

そういうモノが詰まっております。もちろんそういう手段をとった者の末路など、わかりきったものですがその辺りも人生の縮図かなと思えました。

 

 

感情移入度が凄い!!

この作品のさらに素晴らしいの部分が、いつしかゲソに愛着が湧いてしまうという点です。

主人公は金森なんです。金森視点で常に書かれていくので、とにかく金森に感情移入できます。その金森が晩年にゲソに愛着を持ってしまう。

すると何故か読者も(少なくとも私は)同じようにゲソに愛着が湧いてきてしまうんです。

実は物語の初めのほうにおけるゲソって、主人公・金森を騙す胸糞悪い人間としか書かれていないんです。でも最後にはゲソは決して悪い人間ではないのだ。

そう感じてしまう事でしょう。

彼らの駆け抜けた成り上り時代がそう感じさせてくれるのか。小説の技術的な事は私にはわかりませんが、これは作者・原宏一の技なのでしょう。金森にもゲソにも感情移入させてくれる素晴らしい小説なのです。

 

 

この作品ばかっりは実際に読んでみないとわからないと思う

ここまで私が内容紹介を書いた事で、もうこの作品の読み味が何となくわかったかなぁ。

なんて思っている方いませんか? 思っているとしたら、一度『握る男』を読んでみてください。

多分驚きます。

むしろ私を糾弾したくなるかもしれません。私が書いた紹介なんてモノ凄く上っ面をなぞっただけものだとわかりますから。

実はこの作品の最大の見せ場はビジネス・サクセスストーリーの部分ではないのです。

最後の最後。

それも最後の100ページくらいだったかな。

そこからこの作品の持つ最大のダークさが発揮されていくのです。

もちろんネタバレになるので何も言えません。

読んでみてくださいとしか言えません。

面白い小説っていうのはこれがあるからやめられない。そう思わせてくれるでしょう。私はドヤ顔で皆さんの感想をお待ちしております。(何で私がドヤ顔?)

 

 

総括

総括としましては、ドキドキ感のあるのが好きな人にはオススメですね。

詰め将棋のようで綱渡りのような策略が読者をドキドキさせてくれる。で、最後には必ず哀愁をもたらす作品ですので、そういうのが好きな人にもオススメ。もちろん誰が読んでも面白くなってはいますが、ちょっとした胸糞悪さが最初にあるのでご注意ください。


お読みいただきありがとうございました。

次回は『流星ワゴン』の紹介をします。

次回もよろしくお願いします。

これを読んでいるあなたが、良き小説に出会える事を願っています。



原宏一さんなら、こちらの作品も読んでみたいと思っています。

 

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